ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話㉛

 近くの河をぼんやり見てると、飛び込めば死ねるかな?と考えたりする。まあ、する理由もないし、しない理由もない。タバコを吸いながらそんな事を考える。

 彼は言う「ディフェンスはオフェンスの第一歩だよ」と。私は「人間は無意味に転びたい時もあるんですよ」と答える。タバコを止められない2人は、肩身の狭い思いをしているが、仕方ない。

 高い建物もマズい。9階建てのマンションならいけるか?とか考えてしまう。近田春夫は「人間は1日1度は死にたくなる」という卓抜なる名言?を残しているが、それは決して健康的ではない、人間らしい考え方だが。もちろん私は爽健美茶が好きだ。

 まあ、ヒマだからそんな事を考える。私も社畜になり、意味のない健康食品の営業マンにでもなれば、そんな事も考えなくなるだろう。それは死ぬより苦痛だが。

 私はラジオから流れるセンチメンタル・バスSunny Day Sundayを聴きながら、外環道をドライブしている。埼玉の奥部まで来て、コンビニで甘いパンを買う。そしてiPodからは奥田民生のプレイリストが流れてくる。

 

僕らの自由を 僕らの青春を 気持ちの良い汗を 決して枯れない涙を

 

大げさに言うのならば、きっとそういう事なんだろう。誇らしげに言うならば、きっとそういう感じだろう。

 

 人は成長する。「パラノイアだけが生き残る」世界で。