ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

「介護」という名のブラック業界。

 わざわざ社福の資格の勉強をして、相談員になっても手取り20万円いかない仕事。で、ウルサイ現場のBBA から現場の愚痴やなんやらを聞かされて。

 ま、介護なんてブラック業界ですね、何処も。なんでまー、またやろうか思っているのは案外、私らしい理由なんだよね。

 人手不足の業界で、まあまあ楽しい思い出もあり、苦しい事は毎日で、夜勤で寿命を縮め、「お客様」というジジイ、ババア、その家族はワガママばかり言う。

 現代の「姥捨山」なる介護保険。に家族は頼り切りだし、自分たちでは手を汚さない。人の生活を支える、なんて家族の協力は不可欠だし、地域・ボランティア・行政もまた然り。

 職員間の人間関係で疲弊し、年寄の介護の重労働をし、生活ギリギリの賃金を有り難く頂く。やることは「ウンコとションベンの世話」。ま、楽しくはないわな。

 でもねー、人間とは面白いもので、そんな事にも「情」が移る。ハッキリ言って、底辺の底辺の仕事だ。しかし、ソコから見えるものもあったりする。

 例えば「老老介護」の家庭。これはねー、キツイよー。ババアは自分の身体も病気を抱えて、旦那の介護を疲労困憊になりながらやる。

 何処にも希望の無い世界。ひょっとしたら、みんなその旦那の「死」を望んでいるかも知れない。本人自身も。

 そんなの見ちゃうとねー、なんとかしてやりてーなー。と思うわけですよ。きっと介護士が少しでもその家庭を支えてやる事が、唯一の希望かも知れない。

 望んでその業界に入った訳では無い私。多くの職員がそうだ。まー、シングルマザーの家庭が多い事。彼女らは自分の生活も仕事も、ギリギリの状態で毎日過ごしている。

 たくさん汗をかいて、少しでも関わる人と楽しくやり、僅かばかりの給料で、一杯の缶コーヒーを、仕事終わりの楽しみに飲む。

 そんな仕事を私は誇りに思うし、その世界の専門性を深く知りたいと思う。どうせ私の人生なんて大した価値はない。少しでも底辺の底辺の人間を助けたい。

 ま、私も底辺の底辺の人間だと自負している。カッコをつけてる場合じゃない。毎日、必死に生きて、なんとかやり過ごし、少しでもマシな人間になりたいだけ。

 それが職業ってモンじゃないかね。たくさん汗をかく人間を私はカッコイイと思っている。それはスーツを着たサラリーマンでも、会社の社長でも、掃除のおばちゃんでも。

 そう、私は「プロ」と呼ばれたい。創造的な。何もクリエーターばかりが創造的でない。自分の頭で考えて、現状を良くしようと思う、そのマインドだと思う。

 私の持論だが、「社会は最早、カネでは動かない」このコロナ危機や、東日本大震災や、各地の天災が私達に教えてくれる。カネよりも尊いモノを。