ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話(ある男の日常)。

 朝、いつものようにコンビニへタバコを買いに行った。すると、喫煙所で「あの男」がいた。向こうも気づいたらしく、馴れ馴れしく「よう!」と言ってきた。

 私はココロの中で舌打ちした。が、顔には出さず「おはよう」と言った。男は朝だというのに、相変わらずストロングゼロを飲んでいた。

 私は「朝から一杯、なんて良いね」と言った。男は「まあな、」と言った。相変わらず目が笑っていない。一杯どころか、2,3本近くに転がっていた。

 「よく飲むカネあるね」と聞くと、「最近、バイト始めた」と答えた。私が「夜勤?」と聞くと、男は「YES」と何故か英語で答えた。

 「何の仕事?」と聞くと、「コンビニ」と答えた。「どこの?」と聞くと、「ここ」と答えた。「マジすか!!!」私は驚いた!男は「そんなに驚くなよ」とたしなめた⁉。

 「ウソ」男は言った。「なんだよーーーー、超ビックリした」内心、私はホッとした。「でも働いてるよ」と男は言った。私は「そうか、」とだけ答えた。

 またビックリしたくないからな、。前にこの男に500円カツアゲ⁉されそうになった事を思い出した。この手のタイプは要注意だ。

 男が「タバコ無くなった」と言った。タバコの一本くらいならいいか、と残り少ないタバコをあげた。だいたい私はこのコンビニへタバコを買いに来たのに、。

 「うめー」タバコを吸いながら男は言った。早く私はタバコを買って帰りたかった。が、男は「作業所どう?」と聞いてきた。

 「最近、行ってない」と答えると、「ふーん、」とだけ男は言った。取り立てて訳も聞かないので、話すことが無い。ま、行ってないのも大した理由があるわけでもない。

 「じゃあ、また」私がそう言うと、男は「働きなよ」と言ってきた。「努力するよ」と私は答えた。男は、相変わらずつまらなさそうな顔で「またな」と言った。