ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話。

 「素晴らしい日々だ」と私は思う。彼女に出会ってから。こんなに苦しい思いはいまだかつてしたことがない。

 「有り難いな」と感じる。この喜びを。彼女には感謝の言葉しかない。それ以上は私は言えやしないだろう。まあ、しょうがない。

 今でも彼女の影を追ってしまう。正直、苦しい。歩いていると涙が出そうになる。なるほど、転移性恋愛という治療なのだろうが、私にはさして関係ない。

 この思いが偽物だろうが、本物だろうが、どうでも良い。このポッカリ空いた穴を埋められやしないのだ。強がることも難しい。