ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話。

 彼女は言う。「あなたって期待外れね」と。まあ、一体、私に何を期待してたのか知らないが、別に私は特別優しくもなければ、強くもない。

 外は夏の暑さが引けてきて、いくぶん過ごしやすくなってきた。私は自分のためにお金も時間も使いたい。誰かのために生きるなんて出来やしない。

 わずかばかりのお金を毎日やり繰りして生活している。私は特別ではないのだ。何処にでもいる、独身42歳である。

 私にはやりたい目標があるし、それは段階を踏んでいくつか存在する。そのために終わりまでの時間を費やしていきたい。

 結局、人間は一人で生まれてきて、死ぬときも一人だ。ドアの鍵は開けてはいるが、扉が開く気配はない。理屈も法律も通すつもりは毛頭ない。