ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話

 「あのー、おカネ無いんで貸して欲しいんですけど、」と言ったら。「部署が違うわね。」と冷たく言われた。まるで役所のような対応だが仕方ない。「で、何処へ行けばいいんですか?」と尋ねると「あっちよ。」と地下1階のボタンを指さした。

 地下に行ったら、そこは工事現場だった。まるでカイジの地下労働だ。ハンチョウに作業着を渡され働く事になった。そこで8時間働いたら、1万円貰った。「ここはペリカじゃないんかいーーー」とココロの中で突っ込んだが、まあ、ペリカは欲しくはない。

 そのカネで白木屋へ行き、生ビールを飲み、〆に「軟骨揚げライス」を食べた。やはりこれを食べんと。そしたらハンチョウから電話があった。これは!地下チンチロだ!とココロの中で踊った。

 しかし、ハンチョウからの電話は「サウナに行かないか?」という誘いの電話だった。地下チンチロを期待していたのに、サウナとはまた健康的な!まあいい。新しい私の職場だ。仲良くなって悪いことはない。

 行ってみたら、立派なスーパー銭湯だった。ハンチョウは「今日の労働の汗を流そうじゃないか?」と肩を叩いた。「裸の付き合い、というやつだよ。」と言って笑った。そこには10種類以上の温泉があり、「炭酸水温泉」なんかもあった。

 一通り湯を堪能し、本命のサウナに入った。既にハンチョウはジットリと汗を掻いていた。ハンチョウは隣に来るように言い、「ここは戦場だよ。」と言った。意味が分からなかった。続けて「早く出たほうが負けだ。」なるほど、そういう事ね。

 ここは負けられない。しかしサウナというのはやることがない。ヒマだ。ここは私の特技を出そう。「脳内スラムダンク再生」だ。つまり頭の中でスラムダンク全巻を思い出せる特殊技能だ。

 陵南との練習試合を終え、いよいよインターハイ。と、ここでハンチョウが「辛抱たまらん!!」と行って出ていった。一方、私はそのままインターハイの終わりまで堪能した。出てくるとハンチョウが「お前、スゴいな!!!」と握手してきた。

 いや、ただスラムダンクを読んでただけですよ、と言いたかったが、ま、いい。それからの地下労働はハンチョウがお茶を出してくれたり、肩を揉んでくれたり、至れり尽くせりだった。地下労働は極楽だ。