ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

精神科医との対話⑤

 朝起きたらしとしとと雨が降っていた。何も食べる気が起こらず、コーヒーを飲みながらタバコに火を付けた。GWの初日だと言うのに憂鬱な朝だった。ベットに戻る気も起こらず、BGM代わりにCDをかけながらぼんやり考え事をしていた。

 雨が止んだら駅前に出て、100均やらコンビニやらレンタルショップに行って、今日という日を塗りつぶそうと思った。新聞の予報では昼になったら雨から曇りに変わるらしい。

 雨が止み、駅前まで出てみると人がたくさんおり、さすがGWだなと実感した。用事を済ませて、喫煙所でタバコを吸い、レンタルビデオ店に久しぶりに行った。「ソラニン」は無かった。今はネットのレンタルの時代らしい。

 今は家の中のほうが何かと便利な世の中だと思った。不思議な世の中だ。寺山修司は「書を捨て、街へ出よう。」と言っていたが、今の世の中は「インターネットさえあれば何も要らない。」世の中なのかも知れない。

 「習慣と1%の希望だ。」派遣の時のおじさんの言葉だ。歯でも磨いて気分転換を図ろう、大切なのは習慣だ。習慣を大切にしよう。iPodASIAN KUNG-FU GENERATIONを聴きながら、きっとこれが希望なんだろうと感じた。