ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

「Mr.インクレディブル」映画評

 「異質なものは社会から排除される」とは世の常で、この物語の主人公のスーパーヒーロー達もその能力を持ってるが故に差別を受ける事になる。「人を助ける」というのは企業からすると必ずしも賞賛されない。まず第一にあるのが企業の利益である。Mr.インクレディブルはそんな社会を窮屈そうに生きていた。

 彼らは素晴らしい能力を持っていた。それがなぜ素晴らしいかというと、その能力を「人を助ける」為に使っているからである。どんな能力を持っていても正しい方向に使わなければそれは意味はない。むしろマイナスになることもある。彼は言う「俺は強くない」。その時に始めて彼は「本当の強さ」を手に入れた。自分の弱さを受け入れる事ができる者が本当の強さだ。

 この映画を作ったピクサージョブズが作った映画会社である。ピクサーもまた「普遍的なテーマ」と戦っている。ジョブズがそうであったように、世界をより良い方向に導くために戦っている。Apple もまたそうである。この映画にはジョブズのDNAが確実に存在する。