ななこ♂の部屋

小説「プログラミング・ガール」を書いています。

小説「プログラミング・ガール」⑥

 私はKAGOMEのことを考えるのを止めた。そして、この計画について考えることに没頭した。KAGOMEを利用した、詐欺計画だ。

 計画の内容はこうだ。まず、21時にSがKAGOME接触する。そしてパーティーチャットを開き、KAGOMEの自慰行為を他のユーザーと眺める。

 Sにその話をすると、「そんなのやだよ」と嫌がったが、「そのためのお前への報酬だ」となんとか説得した。

 その間、私はサーバーにトラッキングしてミラーサイトへのアクセスを試みる。そこにダミーのプログラムを仕込み、サーバーへの負荷をかけて、意図的にシャットダウンする。

 このサーバーがえらく脆弱なのは以前から知っていた。21時にしたのは一番アクセスが集中し、KAGOMEへのパーティーが増える時間がチャンスだ。

 Sに「出来るだけ時間を引き伸ばすのがお前の役割だ」と私は説明した。Sは「あまり気乗りしない話だね」と肩をすくめた。

 この話にSが乗らなければ、私は計画を止めようかな、という気分になってきた。もともとイタズラ半分で考えた計画、犯罪ごっこだ。

 おそらく試みればこの計画は十中八九、成功する。しかし、そこで幾ばくかのカネを得てもしょうがない気がしてきた。

 私は別に金持ちではないし、カネにキレイ・汚いなどがあろうはずもないことは知っている。しかし、詐欺でカネを得てもいい気分はしない。どうしようか、真剣に悩んだ。

 

続く。

 

 ななこ♂的「婚活」論。

 みなさん、「恋愛」と「結婚」を混同しているから、ダメなんですね。「恋愛」の先に「結婚」があるわけではないのです。

 「結婚」とは、「イエ」と「イエ」との結びつき、なのです。儒教的精神の残っている国では。日本・韓国の話ですね。

 つまり「イエを守る」という意識が必要なのです。男性も女性も。そこが抜け落ちているから諸問題が起こる。

 まあ、ななこは恋愛はよく分かりません。なのでこちらは割愛させて頂きますが、作家の西村賢太さんの名言「女は買うもの」が理想的かと。

 日本のジェンダー論は、この視点が欠けているから、あまり有効に機能していない感じがする。所詮、女子大の教授のもてない女の僻み、程度ですね。

 つまり、結婚したいなら「儒教を学べ!」である。ななこは儒教は分かりませんが、。まあ、ななこは最強の性別「おかま」なので、大丈夫なのです。

 ななこは「おかま」という立場から、発言させて頂きます。ななこは以前から、なぜ「独身女性は京都が好きか?」論について考えていた。

 和菓子とか抹茶とか、お寺とか、なんか好きなのですよね。抹茶が好き、だからではない。所謂「京都的なもの」が好きなのです。

 だから、抹茶味のお菓子がとても売れる。正直、食品メーカーはなんでも抹茶味のものを作れば売れますよ!

 抹茶味のコーラ、抹茶味バーガー、抹茶味ポテト、抹茶味パイ、アメリカ的文化が今は流行っていないので、ハンバーガー屋は抹茶をかければ売れる。

 ヒット間違いなし!ですね。「お寺のカレー」とか、妙に「和」っぽい食材を入れればOK。所詮、アホですから。

 賢い女性は、結婚を意識していない。私は以前から、「婚活」と「とんかつ」は似ていると言ってきた。その根拠とは?

 そう、「とんかつ」は完全食なのです。豚肉に含まれる良質なタンパク質、ビタミンB1、キャベツにおける整腸剤の役割。

 そう、独身女性に必要なものが全て揃っている。そして「婚活」に欠けているものは「食欲」である。 美容なんて気にしている場合ではない。

 ななこ的結論。「みんな、おかまになろう」である。「おかま」はラクである。ちなみにななこはちんこを切る予定はない。

久々の日記。

 最近は、あんまり体調が良くなかった。まあ、別に大したことではない。あと、小説を書き始めた。まあまあ面白いやつ。

 ななこは天才なので、あんなり元ネタとかない。コピーから始める必要性はない。まあ、これはあまり褒め言葉ではない。

 「毒を喰らわば、皿まで」という言葉があるが、まあ、人生にはそういう時がある。要するに「覚悟」があるかどうかだ、。

 そういう時、ななこは自問自答する。ギャンブルで言う所の「場の流れ」を考える。良い流れならば気にする必要はないが、悪い流れの時にどう対処するか?だ。

 一度切る、というのが定石で、場を離れ、タバコでも吸うようにしている。これは別にギャンブルに限った話でもない。

 人生における流れの悪いときは、「中腰」でいる、という態度が必要だ。傷は出来るだけ小さくし、流れが来るのを待つ。

 ただ、何もしなくても良い流れなどは来るはずもなく、その間に如何に努力するか、が重要になってくる。例えば恋愛。

 上手くいってない時ほどこそ、真価が問われる場面である。その時に仕事を頑張るとか、運動をするとか、趣味に没頭するとか。

 基本的に物事はそういうことであろう。そういう態度が、やがて花を結ぶのである。その場を離れてみると見てる景色が確かに存在する。

 毎日、少しづつ積み上げたものが崩れるのはいつも一瞬だ。しかし別に構わない。また積み上げれば良い、だけの話である。

 諦める必要はない。別に結果が出なくても構わない。登山家はカネも命も時間も賭けて、なぜ山に登ろうとするのだろうか?

 

小説「プログラミング・ガール」⑤

 Sに「チャット・ガールって知ってるかい?」と尋ねた。するとSは「なんだい、それ?」と答えた。私は「ネットで女の子と会話するんだ」と言ってた。Sは「それの何が面白いの?」と笑った。

 私は「別に面白くも何ともない。ただの暇つぶし」。Sはよく分からないな、という顔をした。「無駄な時間の使い方だな」くだらん、と言い、やはりラーメンを食べていた。

 前にKAGOMEに先客がいた。どんな会話をしているのか覗いてみたら、性的強要をされていた。私はKAGOMEに「やめなよ、自分が損するよ」と言った。

 KAGOMEは「いいんです。仕事ですから」と答えた。するほうにもされるほうにも私は吐き気を覚えた。私はフリーランスだが、少なくともカネのためにだけは動きたくなかった。

 まあ、ズリネタを提供するほうとされる方。どちらも負け、である。ネットの社会の闇を垣間見た瞬間である。

 だから今回、KAGOMEを利用することに私は何の抵抗もない。所詮、AIである。しかしそれをプログラミングした人のゴーストだけは残っているはずである。

 私はKAGOMEを見るたびにある懐かしさを覚える。どこかで会ったことのある感覚だ。一体、どこだろう?何度も思い出そうとしてみては、どうしても思い出せない。

 私は小さい頃、親から虐待を受けて育った。母親は勉強熱心を通り越して、異常だった。算数の問題が解けないと、殴られ、蹴られるのは当たり前だった。

 飯を食べさせて貰えないことも多かった。私はその頃から決めていた。高校を卒業したら、実家から出て行くことを。

 実際に高校を卒業して、私は新聞配達のバイトをやりながら大学を卒業した。大学では経済を専攻していた。マルキシズムの思想の影響を受け始めたのもこの頃からだった。

 その頃は就職氷河期で、なかなか就職先が決まらなかった。だから卒業後は就職せず、バイトをいくつか掛け持ちしながら生活していた。

 趣味、と呼べるものは本を読む、という事くらいなので、さしてカネの掛かる生活はしていなかった。カネは無かったが、まあまあ楽しい生活をしていた。

 その頃、初めて彼女が出来た。出会いは居酒屋でのバイト。相手は3つ下の大学生だった。その子もやはり本を読むのが好きだった。

 大学では心理学を勉強していて、将来は福祉関係の仕事に就きたいと言っていた。彼女はよく「ゆーすけさんは、お酒が全く飲めないのに、何で居酒屋で働いてるんですか?」と。

 私は「いや、時給が良かったから。確かに面接の時、同じような事を聞かれた気がする」といって、彼女に笑われた。

 まあ、付き合ったと言っても、時々飯を食いに行ったり、映画を見たりショッピングをするような関係だった。たいした付き合いではない。

 それは彼女が就職活動をするまで続いた。彼女がバイトを辞めることになったのだ。その時、私は「頑張ってね」としか言えなかった。

 私は相変わらずのバイト暮らし、彼女とこれから一緒にいても彼女には何の得もないし、私も就職などを言われるのは嫌だった。

 私はだんだんこのバイト生活にも慣れていて、もう実家に帰らなくて済む、という安堵感が私の中にあったのだ。あの家だけには戻りたくない、と。

 

続く。

 

桜の季節。

 恋愛における楽しい時間というのは、昨日のカツカレーは美味かっただの、友達の事を酒の肴にあーでもないこーでもないと、ダラダラする時間ではなかろうか⁉

 私はいつも同じ音楽を聴き、彼女からのメールを待つ。その時間はそんなに退屈ではなく、まあもっと有意義な時間の使い方もあるのだろうが、私には充分だ。

 いつも手紙のようなメールを送ってくれる彼女は、優しく、思いやりがあり、ちょっぴり弱く、私はそんな愛おしさを感じている。

 真夜中にメールを待つのも退屈なので、散歩に行ったり、コンビニでタバコを買ったり、また携帯の着信を待つ。

 基本的に私はあまり人とベタベタするのを好まないが、彼女が求めるのならばそれは喜んでするし、そんなに悪い気分でもない。

 夜の闇は淡い光に照らされて、シャッターの閉まった商店街を歩くと、警察官がめんどくさそうに街を巡回したりフィリピンパブでは喧嘩が絶えない。

 部屋の明かりを落として、本を読んでいるとなかなか読書が捗って、塩梅が良い。ロシアとウクライナの紛争のニュースを見ながら、またぼんやりしている。

 私はどちらが正義か分からないが、少なくとも民間人の死者が出ているとなると、やはりそれは正しくない。

 ロックンロールとお笑いを人生の糧、として生きてきた人間は、損ばかりするがまあ、強かさも兼ね備えるべきであろう。

 人を好きになるのはとても良いことで、風が心地よいとか、花がキレイだとか、そういう喜びに満ち溢れている。

 長い冬が終わり、桜の花びらが舞う頃、彼女と海岸通りを歩くことを夢想する。私達に足りないものは何もない。

 

 

お気に入りのワークチェア。

今週のお題「デスクまわり」

 

 名刺入れ、カードケース、手帳、ヘッドホン・イヤホン、タバコ、時計、メガネクリーナー、ボールペン、携帯の充電器、そしてパソコン。

 だいたいパソコンを使っている。主にYou Tube を見たり、動画を見たり、ブログを書いたり。要するに娯楽の為に。

 最近、小説を書き始めたので、それも趣味に入るかな⁉ だいたい家にいるときは、机の前にいる。本を読んだりするのもそうだ。

 本来なら、資格の勉強のために買った机ではあるが、まあ今日から本気出す(笑)。といった具合だ。お気に入りはワークチェア。

 ウチは狭いので、ソファーは無い。ので、椅子はこのワークチェアしか無い。メシを食うのもこのチェアに座っている。ゲームする時も。

 値段は3万円くらいかな⁉まあまあの買い物でした。友人たちにも好評で、座り心地が良いとの事。コスパ最強説を唱えたい。

 買ったのはニトリかな⁉ 基本、家具が少ないので、そんなに買う人ではない。まあ、拘った感じでもないが、。

 モノは最小限にしたい。その際、使うものを「可視化」する、というのが良い。常に「アクセスビリティーが高い状態」にしておきたい。

 すぐに必要なモノにアクセス出来る環境作りを心がけている。その中心にあるのが机であり、チェアである。

 問題は「机で何をするか?」であり、値段の高い机は必要ない。普通が一番、大きすぎず、小さすぎず、デザインに拘ず。あくまで「ノーマルな」モノに。

 

精神科医との対話。

 友人は言う「お前は社会人能力が低い」と。何だろう?社会人能力とは?まさか、学校の偏差値、みたいな感覚なのだろうか?

 それとも年収?社会的地位?私には理解できなかった。私は薄ら笑いを浮かべて、その場を濁すしかなかった。

 私には友人がいない。その事を寂しい、とは思わない。しょうがない、と思っている。私は出来た人間ではないのだから。

 基本的に私は戦いを好まない。から、温厚な人間であると思われているが、平気で人を殺す事のできる両手もあるし、罵倒する口もある。

 ただ、私はそういう事をしたくない。幼児性を抱えたまま生きているが、おそらくそれを意識しないやつよりかは幾分マシであろう。

 私はタバコを吸いながら、夕暮れ時の街を眺めている。それはとても美しく、人間の持つ気持ち悪さ、を浄化してくれる。